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『桜姫東文章』 
2002年 03月 27日 (水) 12:24 | 編集
三寒四温を感じることなく急に暖かい日が続き、今年は心の準備もない内に
あちらこちらで桜が咲いてしまいました。

それでもやはり桜の季節は冷え込む事が多く、コートを置いてでかけようか、
いったりきたりの天気に惑わされます。
桜の季節に来る寒さを『花冷え』 、桜の花が咲く頃の薄曇りを『花曇り』と言いますが、
日本には季節の美しい言葉がたくさんありますね。

古くから日本人は桜にその心情を移す傾向があり、たくさんの物語や俳句が作られています。
でもなぜかその印象は、正気と狂気、現世と冥府、生と死、出会いと別れ、
本来対極にあるものが背中合わせで同居するような危うさが伴います。

もう随分昔になりますが、桜の季節に 『桜姫東文章(さくらひめあずまぶんしょう)』 
を観に行った記憶があります。
歌舞伎観劇の入門編といわれる演目ですが、
原作は『東海道四谷怪談』の鶴屋南北というだけあって、愛情・憎悪・因縁あり、
美しさとおどろおどろしさが同じバランスで印象を残すような、そんな物語です。
ここでの桜は昼間と夜の桜が表情を違えるように、女性のニ面性が物語の要素のひとつです。

歌舞伎などの古典の色合わせはどこかピンクハウスに通じるものを感じますが、
当時もそんな事を頭の片隅で考えながら、絢爛さとそのストーリーに圧倒された舞台が終わり、
開放感と共に外に出て見上げた夜桜は、
昼間とはまた別の印象だったことは言うまでもありません。

舞台の上の満開の桜の印象が鮮烈で、記憶が飛んでしまうところでしたが、
幕間の休憩に出されたお茶に、ひとひらの桜の花びらが浮いていて、
その粋なはからいに淡いはずの桜の花の香りが何年か経た今も思い起こされます。
それはもう淡くなりかけた久しく逢っていない人達の記憶と似ているのかもしれません。

さて、皆さんは桜の季節にどんなことを思いますか?
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