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プレスからのお知らせです。
『ロイ・ジ・ビブ』
2003年 03月 04日 (火) 15:27 | 編集
前回のカールヘルムに続き、今回はピンクハウスのカタログについての話を少し。

カタログを開くと、メッセージの中に聞きなれない文字が並んでいるのにお気付きでしょうか。
(ホームページの「カタログバックナンバー」でご覧いただけます。)

『ROY G. BIV』
A PARADISIACAL PASSAGE IN MEXICO

『ロイ・ジ・ビブ』 これは、虹の構成色である、
Red・赤/Orange・橙/Yellow・黄/Green・緑/Blue・青/Indigo・藍/Violet・紫 の、
7色の頭文字を並べ換えたもの。
英語圏で使われる、覚え方の語呂合わせです。

虹の果ての楽園を目指し、旅をしていくように今回のコレクションは展開します。
旅の起点、フェアはメキシコにインスピレーションを得て展開されています。
メキシコの色々は虹が溶けて流れ出したかのよう。
鮮やかな色彩が織り成す、強烈な個性は私達の心を捉えて離しません。

しかし耳に馴染みのメキシコも、国の正確な位置や、
ましてやその文化や歴史背景となると、ほとんどと言って良いほど知識を持っていません。
コレクションを展開するのあたっては、表層的なイメージだけではなく、

もちろん、その文化を生み出した背景を掘り下げることを常としますが、
今回のコレクションに際し、私達はメキシコ文化を代表する2人の天才、
フリーダ・カーロとルイス・バラカンについて深く知ることになりました。

女性画家であるフリーダ・カーロについては、近く自伝的な映画が公開される予定ですが、
その作品の大半である、太く印象的な眉をした「自画像」を
一度は目にした方もいらっしゃるでしょう。

ルイス・バラガンもいまだに建築雑誌や、
イアンテリアの本に何ら色褪せることなくイメージソースとして作品が掲載される巨匠です。
写真を見ると「あぁ、あれね」という感じでしょうか。

プロフィールを簡単にまとめましたのでご参考までに。

■フリーダ・カーロ(1907~1954年)
メキシコを代表する女性画家。
幼い頃に小児マヒで右脚が不自由となり、高校生の時に遭った交通事故で
背骨や骨盤に瀕死の重傷を負ってしまう。
その後、47歳の若さで没するまで生涯に渡り30回余りの手術や事故後の後遺症、
更には夫の女性関係、度重なる中絶と流産の苦しみと戦いながら、
社会運動にまでも深く関わって行く。

10代の療養中の時から描き出した彼女の作品のほとんどは、
メキシコの鮮やかな伝統民族衣装をまとっている自画像であるが、
それは慟哭のような人生にあって、強いカリスマ性と激しい気性、
愛憎とスキャンダルにまみれた彼女の人生を知らずして語れないものがある。

■ルイス・バラガン(1902~1988年)
メキシコのモダニズムを代表する建築家。
その作品のほとんどがメキシコで作られたため、
世界的に注目されたのは1970年代に入ってからとなるが、赤の鮮やかな色使い、
ピンクや黄色に塗られた巨大な壁や水を駆使した建築など、シンプルで直線的なデザインは、
特に住宅建築の傑作として評価が高い。モダニズムを感じさせながら、
メキシコの素朴な土着の文化や土地に作り上げられた不思議な空間は、
図面をほとんど書かず現場で決め、縮めた図面ではなく、
大きさを体感して建てるという。
色彩を駆使したモダニズムの巨匠が、生涯をかけて作り上げようとしたのは、
実は苦悩や恐れを真の意味で癒す、静穏な空間だったという。

吐き出す表現形態は違っても、共にメキシコを愛した2人の天才。
圧倒的な作風を持つ2人の芸術家は、まさにメキシコの風土が生んだ、
という言葉が相応しいと言えます。

もし、服を手にする前に今回のイメージの源を知ってくだされば…。
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