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プレスからのお知らせです。
羊が一匹…。
2003年 01月 07日 (火) 15:05 | 編集
皆様、本年もどうぞよろしくお願いいたします。
今年最初のメールマガジンは年頭らしく(?)、古典・伊勢物語「二十三段」からの話など。

この話は高校の古文で習った方もいると思いますが、要約すると、
幼馴染だった男女が時を経ても互いの気持ちに変わりがないことを知り、
(この時の歌のやり取りが美しい)、ようやく結婚するのですが、
やがて女性の親が亡くなり、当時は妻方の実家が生計を見ていたため、
後ろ盾がなくなり生活が苦しくなってきた夫は別の女性の元に通います。

それを咎める風もないので、逆に妻の心変わりを疑った夫はある日、
出かけるふりをして妻の様子を伺うと、
妻は夫が留守の時であっても居住まいを正して美しく化粧をし、
別の女性の元へ通う夫の身を案じた歌を詠っている。

当の女性はというと、初めこそ奥ゆかしく振舞っていたものの、慣れるに従い、
気を許して直接しゃもじでご飯を盛るに至り、嫌気が差して古女房の元に戻るという話です。

昔はたとえどんなに親しくても、女性が直接ご飯を盛る、
などということは身分の低い者の行いとされ、
はしたない行為とされていたことからこの話が成り立つのですが、
何とも男性の理想と言うか、都合の良い話のような気もします。

が、洋服を扱う仕事に携わる身としては、服は上辺を装う物に過ぎないけれど、
その良さを引き立てるのは、本質の心がけの美しさではないかとも思うので、
この物語が言わんとしているところは分らなくもありません。

年始にかけて未(ひつじ)年にまつわる話を多く目にしましたが、利用価値が高く、
大人しい性質の羊は昔から重用され、
「美・羨・祥」など漢字の多くにその名残が見て取れます。

身が美しいと書いて、「躾・しつけ」。
礼儀・作法を教え込むこと。
また、身についた礼儀・作法を指します。
それは、一朝一夕で身に付くものではなく、日頃の心がけが反映するもの。
「躾」にも羊が一匹入っていることからちなんでみました。
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