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変わって行く言葉
2003年 11月 02日 (日) 13:44 | 編集
この秋冬のインゲボルグのテーマは、『L'harmonie des Texiles』
”L'harmonie”をカタカナで表記すると、ラルモニーとなりますね。
英語だとharmony(ハーモニー)、調和という意味です。

フランス語のh(アッシュ)には有音と無音の2種類がありますが、基本的に発音はしません。
(有音の場合でも発音するという訳でないのがフランス語のややこしいところ・・・。)
よくご存知のところでは、エルメス(Hermes)・オテル(hotel)でしょうか。
(両方ともアクセント記号が付きますが、ここでは表記できませんのでご了承を。)

世界で一番美しい言語と言われるフランス語。
それはくぐもったような鼻濁音の、発音の美しさからそう評されるのですが、
フランス語を授業で選択された経験がある方は、発音と表記が一致しないことや、
女性名詞と男性名詞の扱いに苦しんだ経験をお持ちだと思います。(~_~;)

フランス語をはじめとしたヨーロッパの言語の元を辿っていくと、
今は死せる言語となったラテン語にたどり着く訳ですが、
広がって行く過程で、表記する言葉と実際に会話される言葉にどんどんと隔たりが出て、
本来の話し言葉のラテン語はすたれてしまったと聞きました。
標準語が方言に駆逐されてしまったようなものでしょうか。

「h」に相当する発音も当初は発せられていたのかもしれませんが、
一説によるとhの音を発するのが苦手らしく、その内に廃れてしまったと言いますので、
表記と発音が一致しなくなったひとつの要因ではないかとも思います。

かく言う日本語も、推測するより他はありませんが、
室町時代のなぞなぞに「母には二度逢ひたれど、父には一度も逢はずくちびる」
というのがあることから(答えも付いていますが、一応なぞなぞ)、
「母」は「ふぁふぁ」、と発していたかもしれないと考えられています。

更に遡って、平安時代は「は行」を「ぱぴぷぺぽ」に近い音で発音していたようで、
室町時代にはそれが「ふぁ・ふぃ・・・」と変化していったというのです。
旧仮名遣いで発音と表記が一致しないのは、一部その名残りでもあります。

昔、そんなことを聞いて、仮にタイムマシーンで過去に行ったとしても、
何を言っているのか理解できないかもしれないなーと、いらぬ心配をした記憶があります。
ただ、現代では若者の言葉がとても同じ言語とは思えないくらいですから、
言葉はやはり生き物なんですね。
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