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浅葱色の話
2004年 07月 02日 (金) 16:12 | 編集
日曜のNHK大河ドラマ「新撰組!」は、
前半の山場である「新撰組」誕生の話でありました。

地殻変動のような幕末の世にあって、ともすれば集団で語られ、
悪役扱いともなりかねなかった新撰組ですが、
個々の人物像を膨らませ、多くの人を惹きつける集団に変えたのは、
やはり司馬遼太郎の「燃えよ剣」の力でしょうか。
これと「竜馬が行く」をセットで読み、熱病のように幕末という時代に思いを馳せ、
お墓参りまでしてしまったのは私だけではないのでは。(と、思う。)

それはさておき、洋服屋としましては、よく語られるものの、
やはり彼等の羽織に着目をしてお話しを進めて参ります。
浅葱(あさぎ)色に大胆なダンダラ。これは雁木(がんぎ)模様、
もしくは入山形というのだそうですが、ご承知の通り、これは忠臣蔵の討ち入りの際、
赤穂浪士が着用した装束に習ったものと言われています。

浅葱色とは「薄い葱の葉の色」の事であり、
薄い青色、わずかに緑色を帯びた薄い青、などと実に抽象的です。

実際に新撰組が着用していた色がどんな青色なのか、確かな資料はないそうですが、
藍染は、藍甕(あいがめ)に浸す回数によって、
「甕覗き・かめのぞき」→「水色」→「浅葱」→「縹・はなだ」→「藍色」→「紺色」と呼ばれ、
色が濃くなっていくことから、おそらくは淡い水色だったのではないでしょうか。

また、浅葱は武士が切腹の際に装束として用いた裃の色でもあり、
新撰組の覚悟の表れでもありますが、この羽織、あまり隊士に好まれず(諸説あり)、
長くは着用されなかったようです。うーん、残念。

歌舞伎での浅葱(黄)幕は、場面転換や背景に使われる色であると共に、
登場人物が浅葱色を身に付けている場合は、死に至る役どころが多く、
やはり象徴的な色と言えます。

先だって(と、言ってもかなり前になりますが)終了したテレビドラマの最終回、
主役が死に装束として身に付けていたネクタイがその浅葱色だと思ったのは、
私のうがった見方でしょうか。(と、思う。)

なんだかしんみりした落ちですが、浅葱色はやはり「新撰組」を象徴する色、
時代を真剣に生きた彼等にきりりとさせられる思いです。
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