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月うさぎ
2006年 10月 04日 (水) 12:26 | 編集
今年の十五夜は10月6日だそうです。

急ぎ足で家へと帰る途中、ふと視線を感じて見上げると、
まん丸のお月様がぽかんと浮いていて、何だか嬉しくなることがあります。

日本では月でうさぎが餅つきしていると言われていますが、
この話の元は、「今は昔…」の語り口で始まる、今昔物語集の中の、
「三獣、菩薩の道を修行し、兎が身を焼く語(こと)」からきています。

話を要約すると…、
今は昔、天竺(インド)に兎・猿・狐がいました。
彼らは、自分達が卑しい獣の姿に生まれたのは、前世の所業が災いしているためだと思い、
ならば今生は人のために善行を行い、仏の道に少しでも近付く努力をしようと考えていました。

人間でも、人の物を奪い合い、殺し合う姿を見ていた仏は、
そうした獣たちの殊勝な心がけに感心しつつ、
はて、本当のところはどうかひとつ試してみる事にしました。

3匹の前に老人の姿で現れた仏は、「この老いぼれを養ってくださらんか」と声をかけます。
これぞ、自分達の日頃の思いが叶う時とばかり、狐はお墓のお供え物を失敬して集め、
猿は木に登って木の実や果物をかき集めてきます。
満腹になった仏は、お前達の心がけは本物だったと、狐と猿を褒めてやりました。
しかし、兎だけは野山を駆けずり回っても、何も手に入れる事ができませんでした。

考えた挙句、兎は猿に木の枝を集めさせ、狐に火を起こさせたその中に、
自ら飛び込んで、この身を食べるよう老人に告げ、焼け死んでしまいました。

自分は食べ物を集める力はありません。
せめてこの身を捧げることしかできないのです。

憐れに思った老人は、仏の姿に戻り、この兎の行いが未来永劫、人々に伝わるよう、
月にその姿を留めたのです。
たなびく雲のように表面を覆う模様は、兎が焼かれた煙なのだそうです。

因幡の白兎といい、兎ってなんだかちょっぴり可哀想な役回りですね。
国によって、カニや女性の横顔に喩えられる月の模様ですが、
これを聞くと改めて兎の姿を確認したくなります。
さて、お団子でも備えましょうか。
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