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言葉のグラデーション
2007年 11月 01日 (木) 14:05 | 編集
「ムカつく」という言葉が世に浸透し始めた時の違和感を、今でも覚えています。
バブル崩壊前後のことだったと思うのですが。

この言葉の出現によって、本来あった怒りのグラデーションが、
この一言にギュッと集約されてしまい、「ちょっとした不愉快」なレベルから、
「激怒」に至るまでの段階が短くなってしまったような気がしました。

妊婦さんが言う、「ムカつく」とはおよそ方向性の違うこの言葉、
便利な表現だったということでしょうか、あっという間に浸透してしまいました。

言葉は使うほどに、その意味が強調されるものもありますが、
あまり耳に馴染んでしまうと、本来の意図の伝わり方も弱くなり、
最初は嫌悪感を感じていた「ムカつく」を、時折口にしている自分に今度は嫌悪する始末。

けれど、元々その言葉が持っていた悪意は、より強い言葉に出所を求めて行くようで、
次に現れたのは、「ウザい」でしょうか。
今度は自分ではなく他者に向けられた言葉です。

言葉について云々するつもりなどなく、何を言いたいかというと、
10年振りに広辞苑が改訂されたという話題の中で、追加された言葉に、
「ムカつく」も「ウザい」も載っているのを知りました。
個人的にこの二つの言葉が出現する間には、時間経過があると思っていたものですから、
ここもギュッと凝縮されたような気がしたのです。

取り立てて美しい日本語を使う努力はいらないと思うのですが、
できれば便利な流行語やワカモノ言葉に頼るのではなく、
今の感情を表わす言葉を常々探し続けたいものだと思っています。

だけどそれは知識として、言葉やボキャブラリーを増やすのではなく、
変化する言葉とその背景を感じ取ることだとも思うのす。
その上で、受け入れる言葉を時分で選んでいかねばと。
…な~んて理屈を1人でコネているのですが、ワカモノに「そんなの関係ねぇ~」
とか言われてしまいそうですね(笑)
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