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カールヘルム 「ボクシングくま」
2009年 01月 27日 (火) 14:45 | 編集
「蝶のように舞い、蜂のように刺す。」
― Floats like a butterfly, stings like a bee― と聞いて、
モハメド・アリのことだと分かるのは…、と年齢的なことはさておき、
カールヘルムの2月のアイコンが「ボクシングくま」ということなので、
格闘技にはあまり興味がない私ですが、少し触れてみたいと思います。

伝説のボクサー、モハメド・アリ。
「蝶のように…」と形容されたのは、彼のボクシングスタイル。
1960年代、それまでのヘビー級ボクシングはまさに重量級の男達の殴り合いだったところに、
華麗なフットワークと俊敏なパンチを繰り出し、このように形容されました。

ただ、圧倒的に強かっただけではなく、挑発的な言動、改宗、人種差別への抗議、
そして徴兵拒否と、当時の時代背景に真っ向勝負の人でもありました。
ベトナムへの兵役拒否をしたことで、ヘビー級王者のタイトル剥奪、
全盛期の4年間は試合をすることができませんでした。

復帰後の試合で敗北、その3年後に当時全盛期だったジョージ・フォアマンに挑むのですが、
当然、誰もがアリの敗北を予想していました。
なにせ、当時のフォアマンは「象をも倒す」と言われていたチャンピオンです。

ところが1974年、25歳のフォアマンは、32歳のアリに8ラウンドでKO負け、
アリの快挙は、この試合が行われたアフリカの地にちなんで「キンシャサの奇跡」と言われています。
アリは1981年に引退、今年67歳となった今は、引退後に発病したパーキンソン病と闘っています。
先日のオバマ大統領の就任式にも出席していましたが、
彼がリングの外で闘ってきた数々のことを考えると、
その胸中は私などが軽々しく書けるものではありません。

さて、一方のフォアマンですが、1977年に28歳で引退、その後、なんと宣教師となります。
そして引退から10年を経て、宣教活動の費用捻出のため、
ふたたびリングに立つのです。

何度か世界タイトルに挑戦するも判定負け、やはり無理だと誰もが思った1994年、
当時のタイトル保持者を倒し、45歳の時に世界最年長のヘビー級王者となるのです。

格闘技に興味がないと書きつつ、実はフォアマンが約20年の時を経て、
再び45歳でチャンピオンになるまでの日々を追った、
NHKのドキュメンタリー番組を見たことがあります。

淡々ともの静かで温厚な人柄。
一番原始的とも思える殴り合いを職業に選んだ人が何故、宣教師に?と興味は尽きません。
加えて、じゃがいものような顔と仔犬のような瞳にすっかり魅せられてしまいます。

「キンシャサの奇跡」は、敗北したフォアマンにとって、
試合の負けは人間としての敗北と向き合わねばならない日々の始まりでもありました。
でも、淡々と、時に小さく口笛を吹きながら、トレーニングと宣教師としての日々。

しかし、誰もがも無謀な挑戦と思っていた世界王者戦に勝利、
自らの呪縛となっていた、キンシャサの奇跡を超える軌跡を起こすのです。

テディのアンティークスタイルのグローブには蜂と蝶が描かれています。
モチーフに込められたロマン、あるいはストーリーにぜひ目を留めていただけたら、
と思います。
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